妻子3人殺害、元警察官に死刑 「酌量の余地ない」 福岡地裁
福岡県小郡市の民家で2017年6月、妻子3人を殺害したとして殺人罪に問われた元県警巡査部長中田充被告(41)の裁判員裁判の判決が13日、福岡地裁であった。
柴田寿宏裁判長は「酌量の余地はなく非常に悪質」として、求刑通り死刑を言い渡した。被告側は即日控訴した。
中田被告は「完全に冤罪(えんざい)」などと一貫して無罪を主張。被告の関与を直接示す証拠はなく、被告が犯人かどうかが最大の争点だった。
柴田裁判長は、3人が殺害された深夜から未明の時間帯に中田被告は自宅にいた一方、第三者が侵入した形跡はないと指摘。弁護側が主張する「外部からの侵入による犯行」を退けた。
さらに、中田被告の左腕からは、抵抗した際に付着したとみられる妻のDNA型が検出されたことなどから、被告による殺害を認定。首を絞める行為を3回繰り返したとして強固な殺意を認め、「生命を軽視する態度は甚だしい」と非難した。
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