「コロナピザ」の悪趣味ジョーク、仏テレビ局がイタリアに謝罪
フランスのテレビ局カナル・プリュスは3日、新型コロナウイルスが流行しているイタリアの国民食ピザを「コロナピザ」とやゆする風刺CMを放送したことについて、イタリアに謝罪した。同局は風刺番組「Groland」の中で、せきをする料理人がピザに緑色の粘液を吐く10秒間のジョークCMを放送。トマト、モッツァレラチーズと粘液でできた赤白緑のイタリア国旗と同じ色のピザを「まずくて食べられない」と評し、CMの決めフレーズとして「これが新しいイタリアのピザ。世界中に広がります」とうたった。 この放送について、イタリアのルイジ・ディマイオ外相は「わが国がコロナウイルスによる緊急事態に直面しているとき、このようにイタリア人をからかうことは甚だ非礼だ」と抗議。外相の抗議から間もなく、カナル・プリュスは「非常に悪趣味な」冗談だったと謝罪した。同局は再放送や後追い放送からこの動画を削除したと表明。イタリアは新型コロナウイルスによる被害が欧州で最も大きく、これまでに79人が死亡、2500人以上が感染している。そうした中、イタリアの観光産業は特に大きな痛手を受けている。航空各社は感染流行の中心地となっているイタリア北部への便を運航停止または削減しており、ホテルのキャンセルも広がっている。遺跡や博物館などの観光地も不気味なほど閑散としている。(AFP通信)