「#私はウイルスじゃない」─新型コロナウイルスで、フランスに広がるアジア系差別
ヨーロッパで最初に新型コロナウイルスの感染が確認されたフランスで、アジア系住民に対する人種差別が広がっている。1月27日に「J」というアジア系の女性がSNS上で匿名で被害を訴え、「#私はウイルスじゃない」(#JeNeSuisPasUnVirus)というハッシュタグを作り出した。彼女の訴えは、フランスにおける人種差別の問題に取り組んでいる映画監督のアマンディーヌ・ゲイによりツイッターに投稿され、広く拡散された。「J」はこの中で、アジア系が罵声を浴びせられ電車から降ろされたりして、差別の対象となっていると訴えている。さらに、アジア系は全員が中国人とみなされ、それぞれの文化の違いが尊重されていない現状も指摘する。
「ル・モンド」は1月29日付の記事で、日系人のジュリーという学生の言葉を伝えている。「大学で咳をしたら、”病気をみんなに移している”と言われました」同紙はまた、リヨンのチーズ販売店で差別を目撃した証言も伝える。「アジア系の女性が接客をするのを拒んだ夫婦がいました。この女性店員は泣き出してしまいました」フランス北部の地方紙「クーリエ・ピカール」は、1月26日、1面に「黄色警報」というタイトルとともにアジア系女性の写真を掲載した。さらに、この日の社説のタイトルは「黄禍」だった。これは、19世紀末からアジア人の脅威を表す言葉として用いられ、アジア系住民排斥にもつながった言葉だ。人種差別を指摘する多くの批判を受けて同紙は謝罪した。新型コロナウイルスの感染確認を受けて拡大したアジア系差別だが、これはすでにあった差別を顕在化させただけだという見方もある。(Yahoo:COURRiER🙂
引用:Reddit、Facebook
コロナウイルスによりアジア人に対する差別がフランスで広がっている