インドネシア初の地下鉄、首都に完成=「オールジャパン」で建設
インドネシアの首都ジャカルタで建設が進められていた大量高速鉄道(MRT)が完成し、24日に開業式典が開かれた。
設備から運行システムまでの全てを日本企業が受注した事業で、一部区間は国内初の地下鉄として走る。国際協力機構(JICA)によると、「オールジャパン」のインフラ輸出で地下鉄が開通するのは東南アジアで初めて。
完成したのはジャカルタ中心部と南部を結ぶ15.7キロ。中心部の約6キロは幹線道路の地下を、残りは高架上を走る。この区間は車で1時間以上かかるが、MRTなら30分間で移動可能。「世界最悪」とされる渋滞の緩和が期待される。
MRTは自動で走行し、13駅全てに設置されたホームドアの開閉を含め、指令所で一元管理する。日本で開発されたシステムで、乗務員は緊急対応のみ担当する。
yahoo日本企業に不満も=「支払い滞り赤字」-インドネシア地下鉄
日本が全面的に関わったインドネシア初の地下鉄は、事業の遅れが日常茶飯事の国で目標通り「3月開業」にこぎ着けた。
まだ工事が終わっていない場所があるなど駆け込み感は強いが、中国が受注した高速鉄道は数年単位で完工が遅れる中、日本ブランドの面目躍如となった。その陰で、受注した日本企業からは「支払いが滞り、赤字になった」との悲鳴が漏れる。
大量高速鉄道(MRT)は円借款の事業で、受注企業への工事費は国際協力機構(JICA)が支払う。ただ、支払いには事業主「MRTジャカルタ」の許可が必要で、複数の関係者によると、「不合理な払い渋り」が相次いだ。
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