政府の姿勢「死刑制度維持」改めて鮮明に 2人の刑執行
オウム真理教による一連の事件で死刑が確定した13人が執行されて約5カ月。27日、山下貴司法相が2人の刑を執行したと発表した。今回の執行で「死刑制度維持」という政府の姿勢が改めて鮮明になった。
刑事収容施設法は12月29日~1月3日は死刑を執行しないとしており、年の暮れも押し迫ったこの時期の執行は珍しいとされる。山下貴司法相は記者会見で影響を否定したものの、来年5月には新天皇即位を控えており、年が明ければ執行は難しいとの判断が働いた可能性はある。
2020年には京都市で開催される「国連犯罪防止刑事司法会議」(コングレス)、東京五輪・パラリンピックもある。欧州を中心に批判が多い死刑制度について山下法相は「国民感情、犯罪情勢、刑事政策のあり方を踏まえ独自に決定すべき問題」と述べたが、国際社会からの風当たりは想像以上に厳しい。
政府は単に執行を重ねるだけではなく、制度の存廃にとどまらない幅広い議論を喚起するためにも、情報公開を進めていく必要がある。
yahoo
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