聖人の彫刻が「恐ろしい状態」に ⇒ 政府憤慨、ネットでは大喜利始まるスペイン・ナバラ州エステーリャにある教会が、大変な事態に見舞われている。地元の業者に「清掃」を依頼し預けた彫刻が、“恐ろしい状態“で帰ってきたというのだ。
問題になったのは、16世紀に制作され、礼拝堂に飾られている聖ジョージの木製の彫刻。
現地メディアによると、教会側は「修復」ではなくあくまで「掃除」を依頼していたが、業者によって勝手に修復されたという。その結果、500年という年月を経て作品の一部となっていたヒビや、褪せた色彩の面影もない姿になってしまった。
この一件を受け、スペインの芸術保護協会(ACRE)は緊急声明の中で、「これ以上、文化遺産に対する攻撃を容認できない」とし、「エステーリャでのサン・ホルヘの再塗装は、文化遺産への介入を規制しなければならないことを明らかにした。この種の侵略を非難する必要がある。文化遺産は危険に晒されている」と述べた。
エステーリャのレオス市長は26日、ガーディアンの取材に対して「今回の修復作業は地域の遺産機関によって認可されておらず、町の当局にもわずか数日前に通知された。また、その時点で既に彫刻にはかなりのダメージがあった」と答えている。
また市長は今後専門家を召集し、元の状態に復元することが可能かどうかを確認するとしたものの、「修復した業者が石膏と適切でない種類の塗料を使用しており、彫刻の元の塗料の層が失われた可能性がある」と懸念を示したという。
Twitter上では様変わりした聖ジョージ像の姿を、ベルギーのアニメ『タンタンの冒険』の主人公「タンタン」や、日本の漫画『ワンパンマン』の「サイタマ」、プレイモービルのキャラクターに重ねる人もいた。
スペインでは2012年にも、19世紀に制作されたキリストのフレスコ画が高齢の一般女性信者の手で修復され、物議を醸した。作業は他の信者たちも見ていたが、誰も止めようとしなかったという。 彼女の努力を称賛する動きもあったものの、原画とは似ても似つかぬ状態になった様を「モンキー・キリスト」と嘲笑する声も多く上がった。
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