殉職警官の5歳の息子、登校再開に同僚警官70人が付き添い米インディアナ州の小学生、ダコタ・ピッツ君(5)はその日、1人で登校するのが不安だった。警官だった父親のロブさんが殉職して学校を休み、登校を再開する初日。母親に相談して、父の同僚だった警官の1人に学校まで付き添ってもらえないかと尋ねた。
その当日の14日。サリバン小学校まで歩いた時に見た光景は、生涯忘れられそうにない。
学校前には70人あまりの警官が一列に並んで立っていた。ロブさんが所属していたテレホート郡だけでなく、ほかの地区の警官たちも加わって、黄色いバックパックを背負い、父の警察バッジを首から下げて登校するダコタ君を出迎えた。
警官の1人が「学校へお帰り」と声をかけ、特殊部隊SWATの警官は、SWATのTシャツとバッジをダコタ君にプレゼントした。
「彼はきっと、父親が英雄だったことを分かってくれる」と親類の女性は言う。「家族は血縁だけで成り立っているわけではない。制服を着た家族がその上を行くこともある」
サリバン小学校のフェグリー校長は、ダコタ君の登校再開を促すためにできるだけのことをしたかったと説明、「家族を亡くした児童が学校へ戻るのは難しい」「警察というロブさんの家族に助けられて、ダコタ君はその最初の数歩を踏み出した」と語る。
「ダコタ君がこの日のことを生涯忘れず、お父さんの犠牲が私たち全員にとってどれほど大きな意味を持つか分かってくれることを願う」と校長は話している。
テレホート警察のベテラン警官だったロブさんは今月4日、通報を受けて駆け付けた集合住宅で銃撃され、死亡した。
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