中国、106品目で報復措置=大豆など高関税、WTOにも提訴―米制裁に対抗中国政府は4日、米国から輸入する大豆や自動車、航空機など合計106品目に25%の関税を上乗せすると発表した。
トランプ米政権による中国の知的財産権侵害を理由とした貿易制裁への報復措置で、世界貿易機関(WTO)にも同日提訴した。世界第1、2位の経済大国による「貿易戦争」の懸念が一段と高まっており、世界経済に悪影響が及ぶ恐れがある。
中国が報復対象とした米国産品の2017年の輸入額は約500億ドル(約5兆3000億円)だった。朱光耀財政次官は4日の記者会見で、「中国は貿易戦争を望まない」と指摘。関税の実施日を改めて公表するとし、協議を通じた問題解決を目指す考えを強調した。
大豆、自動車、航空機はいずれも米国からの主要輸入品。関税の上乗せは輸入価格の上昇を招き、中国の消費者に与える影響も大きい。特に大豆は、米国産の代替品をすぐに探すのは難しいが、強硬策に踏み切った。
中国商務省は「米国が国際的な義務に違反したことで中国は緊急事態に陥った」と強く非難。中国の利益を守るため、中国対外貿易法や国際法の原則などに従い、報復措置を決めたと説明した。
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